【9月22日 AFP】オーストラリアのクイーンズランド(Queensland)州中部を流れるフィッツロイ(Fitzroy)川で21日、巨大なイリエワニ(別名:海水ワニ)が殺されているのが見つかり、当局は犯人の捜査に乗り出すとともに、このワニが死んだことで周辺地域の若いワニがより攻撃的になる恐れがあるとして注意を呼び掛けている。

 同州環境遺産保護局によると、殺されたのは体長5.2メートルのオスで、頭部に銃弾を1発撃ち込まれていたという。

 クイーンズランド警察は、「ワニを許可なく捕殺することは違法であり、警察は(環境局と)密に連携して犯人を特定する」と述べた。

 同州の自然保護法では、ワニを違法に殺せば最大で2万8000豪ドル(約250万円)の罰金を科すと規定している。

 環境遺産保護局のマイケル・ジョイス(Michael Joyce)氏は豪ABCに対し、「このワニの死によって、フィッツロイ川でのワニの個体数のバランスを崩したということを、皆はっきり理解する必要がある」と述べた上で、「若いオスのワニの攻撃的な行動が増えることも予想される。今空席になっている支配的地位を自分のものにしようと競い合うからだ」と注意を促した。(c)AFP