【9月21日 AFP】ハリケーン「マリア(Maria)」は20日、カリブ海(Caribbean Sea)の米自治領プエルトリコ(Puerto Rico)本島南東沿岸に上陸した。同島は全土が停電に見舞われ、中心都市サンフアン(San Juan)では洪水が発生、数万人の住民が避難所に身を寄せている。

 マリアはこれに先立ちカリブ海諸島を直撃し、仏海外領土グアドループ(Guadeloupe)などで少なくとも9人の死者を出していた。プエルトリコには5段階中で2番目に強いカテゴリー4の勢力で上陸。上陸時の風速は約67メートルだった。

 プエルトリコのリカルド・ロセジョ(Ricardo Rossello)知事は、マリアについて「予想通り、ここ1世紀、あるいは近代史上で最大の破壊力を持つ嵐だ」と表現。340万人余りの住民のうち、特に大きな被害が懸念される地域に住む人々の多くは島内500か所に設置されたシェルターへと避難した。

 先日ハリケーン「イルマ(Irma)」が襲ったプエルトリコでは、大半の地域で電力が復旧していたが、マリア襲来によって島全域が再び停電に見舞われている。米連邦緊急事態管理庁(FEMA)は、同じくマリアにより甚大な被害が出た米領バージン諸島(Virgin Islands)での電力復旧には数日かかる恐れがあるとしている。(c)AFP/Hector RETAMAL and Edgardo RODRIGUEZ