数百万人の出稼ぎ者が帰省し起業 農村部は今や「金のなる木」
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【9月23日 CNS】農村部に帰省した700万人の住民のうち、出稼ぎ者の割合は68.5%に上ることがわかった。近年、インターネットの普及とともに農産品加工業、農村観光が農村部で急速に発展しており、この現状が出稼ぎ労働者が帰省して起業することを促す「金のなる木」となっている。16日に行われた農業部の記者会見で、農産物加工局の宗錦耀(Zong Jinyao)局長が農村部の起業の状況について明らかにした。
宗局長によると、2016年末の時点で中国の農産品加工企業は81000社、主な売り上げは20兆元(約320兆円)に達している。このうち、年間売り上げが1億元(約16億円)の企業は2万社、年間売り上げ100億元(約160億円)を超える企業も70社に達している。平均で7~8人の雇用を生み出している。
観光面では、2012年から2016年までに農村部は13億人の観光客を受け入れ、営業収入の伸び率は137.5%と爆発的に増えた。2016年の農村観光分野は雇用人口が845万人になり、672万世帯の農家の増収につながった。
帰省してビジネスを始める者の実態については、農村部の起業者の平均年齢は44.3歳で、91.4%が男性。学歴は、40.7%が高校か専門学校、あるいは短大卒。「これは巨大な人口と発展がもたらした配当だ」と宗局長は話す。
また、農村部で起業した者の82%以上が特色のある栽培・養殖業、農産品加工業、レジャー農業と農村観光などを含む農村産業融合類のビジネスを手がけている。また、54.3%がインターネットを利用して情報を得たり、マーケティングを行ったりしている。
中国は今後、さまざまな形で帰省・起業政策を出稼ぎ労働者に周知し、起業に関する公共サービスを提供する。帰省の農民就労者育成計画として毎年100万人のトレーニングを実行し、1096か所に創業パーク基地を建設するほか、優遇政策などで帰省者の起業支援を着実に行う。(c)CNS/JCM/AFPBB News