レッドブル代表、ルノーのハイブリッドエンジンは「いつも後れを取っている」
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【9月15日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のクリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表は14日、エンジン供給元のルノー(Renault)がコンストラクターズのタイトルを複数回獲得している同チームとの提携を解消する方向に動いているとの衝撃的なニュースが報じられる中、同提供元のハイブリッド式エンジンは、「後れを取っている」と述べた。
ホーナー代表はハイブリッド時代のF1に「フラストレーション」を感じているとしながらも、ルノーが来季終了をもってレッドブルを離脱するとのメディアの報道については一蹴した。
第14戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2017)の開幕を控え、同代表は英BBCに対し、「18年シーズン以降の話は、現時点ではただの臆測だ」とすると、「われわれには18年まで契約が残っている。それ以降のことについては、現在のところ単なるパドックのうわさにすぎない」と述べた。
BBCをはじめ、英テレビ局スカイスポーツ(Sky Sports)、英紙デーリー・メール(Daily Mail)、F1サイトの「autosport.com」など各メディアでは、匿名情報として、ルノーが2018年以降はレッドブルとの関係を解消すると報じられている。
それに関連する動きとして、マクラーレン(McLaren)がホンダ(Honda)と手を切ってルノーと手を組み、ホンダがレッドブルのジュニアチームであるトロ・ロッソ(Toro Rosso)と提携するとみられており、こうした一連の動きが確定すれば、マシンの競争力やドライバーにとってはさまざまな結果がもたらされる可能性がある。
現在マクラーレン・ホンダに所属するフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が、ホンダを見限ることを条件にマクラーレンに残留するとみられている一方で、レッドブルがホンダから供給を受けるなら、ダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)とマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)はチームを離れる意向を示すと予想されている。
ホンダは2015年にF1に復帰して以降、電気とガソリンを動力とするパワーユニットのパフォーマンスが不調に悩まされており、レッドブルとルノーの関係もハイブリッド時代に突入してから対立が続いている。
レッドブルとルノーは2010年から13年シーズンまでドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権を4度ずつ制しているものの、それ以降のタイトル争いではメルセデスAMG(Mercedes AMG)とフェラーリ(Ferrari)の後塵(こうじん)を拝する状態が続いている。
ホーナー代表は、「われわれは優勝争いに食い込みたいだけだ。エンジン規定がハイブリッド式になってから、あらゆる側面でフラストレーションを感じている。この時代になって、われわれは常に後れを取っている。最も重要なのは、これからエンジン規定が終了する(2020年)までの間に、優勝争いに食い込めるように努力することだ」と述べた。
一方、レッドブルとの契約が来季で終了するリカルドは、このチームで世界タイトルを勝ち取れる確信が必要だと訴え、「autosport.com」に対して、「どうにか表彰台には上っているが、現実的には選手権で優勝争いはできていないから、来季はこのチームにそれを強く望んでいる。それが自分にとって最低限の見解だ。今の状況が数年間続いている。来季は今年よりも大きなステップを踏み、勝利への確信が持てるようにすることが必要だ」と語った。(c)AFP