【9月15日 AFP】自転車から傘、バスケットボールまで、さまざまな物のシェアリングエコノミー(シェア経済)が広がる中国で、国民の悩ましい下半身事情に目をつけた新たなサービスがラインアップに加わった。「レンタルラブドール」だ。

 福建(Fujian)省アモイ(Xiamen)に本社を置くアダルトグッズ販売業者「タッチ(Touch)」は14日、北京(Beijing)で「共有ガールフレンド」サービスを始めた。これは、中国人のほか、ロシア人、韓国人、香港(Hong Kong)人、さらには剣と盾で武装したアマゾネス風の「ワンダーウーマン(Wonder Woman)」まで、さまざまなバージョンのラブドールを貸し出すものだ。

 中国の多くの先駆的なシェア経済商品と同じように、この等身大のシリコン製ラブドールも携帯アプリで予約できる。服装や髪型のほか、手錠やむちなどのオプションも選択可能だ。ただ、1度に借りられる期間は最長で1週間とされている。

 有料のオプションで、ラブドールを事前に「あたためて」おいてもらうことも、手動ながらさまざまな音声が出る装置を付けてもらうこともできる。

 短いコースだと1晩298元(約5000円)からレンタルできるだが、ユーザーは事前に保証金として8000元(約13万4900円)を預ける必要がある。保証金はレンタル終了後に返金される。

■「パーフェクトなボディー」

 タッチはこのラブドールを「本物の人間」のような感触と宣伝している。

 タッチは声明で「彼女たちはパーフェクトなボティーを持っており、とにかく従順。パートナーのいない男性の欲求を満たしてくれます」「キーをワンタッチするだけで、パートナーのいない生活ともおさらばです!」と紹介している。

 タッチは共有ガールフレンドについて、全国的な男女の数の不均衡によって国内に多数存在する、配偶者を見つけられない男性の欲求を満たすのに役立つと説明。単身赴任などのため、配偶者と離ればなれに暮らす男性のおともとしても活用できるとうたっている。

 衛生上の懸念に対処するため、タッチはユーザーにラブドールの下半身を取り外し、それを手元に残して次も使えるようにしている。次の注文時に新しい上半身が送られてくる仕組みだ。

 タッチは北京での実地試験の後、中国各地でサービスを開始する計画だという。(c)AFP