モディ政権批判の女性記者が射殺される、怒りの声が噴出 インド
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【9月7日 AFP】インド南部カルナタカ(Karnataka)州で今週、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)政権や与党インド人民党(BJP)を痛烈に批判してきた女性記者が何者かに射殺される事件が発生した。国内では激しい怒りが噴出し、活動家や政治家、ジャーナリストからは徹底した捜査を求める声が上がっている。
犠牲となったのは新聞記者のガウリ・ランケシュ(Gauri Lankesh)さん(55)。5日夜、南部カルナタカ州バンガロール(Bangalore)の自宅に入ろうとしたところをバイクに乗った武装した3人組に射殺された。
インドの編集者組合は、事件について、民主主義社会で反対意見を訴える人たちにとっては不吉な前兆で、報道の自由に対する残忍な攻撃だと批判。迅速かつ徹底的な捜査を求めた。
インドでは歴史的にジャーナリストが命を狙われるケースは珍しくなく、死亡事件のほとんどは主要都市から離れた農村部で起きている。
インドで愛国心が高まる中、モディ政権に批判的な勢力は、弾圧を受けていると主張している。
国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が4月に発表した「世界報道の自由度ランキング(World Press Freedom Index)」によると、調査対象の180か国・地域のうち、インドは136位。ヒンズー至上主義を掲げる愛国者らが「反愛国的」な考えを国民的な議論から徹底的に排除しようとしていると非難している。(c)AFP/Naseeb CHAND