【9月1日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選のイラン戦に引き分け、本大会出場が危ぶまれている韓国の主将が、サポーターのせいで試合中の意思疎通が取りにくかったと不満をあらわにした。

 10人のイランに0-0で引き分けたテグ・ウォリアーズ(Taeguk Warriors、韓国代表の愛称)は、敵地タシケント(Tashkent)で行われる予選最終戦のウズベキスタン戦に勝てば9大会連続の本大会出場が確定する。

 しかし、それ以外の結果となった場合、出場権はグループAで現在3位につけるシリアの手に渡る可能性も残す。シリアは敵地テヘラン(Tehran)で行われる最終戦で、本戦出場が確定しているイランと対戦する。

 ソウルワールドカップ競技場(Seoul World Cup Stadium)で行われたこの日の試合では、イランが後半7分にサイード・エザトラヒ(Saeid Ezatolahi)がレッドカードを受けて10人での戦いを余儀なくされたものの、韓国は6万3000人の母国ファンの大声援を受けながら突破口を見いだすことができなかった。

 残業が多いことで知られる韓国のサポーターができるだけ試合に間に合うように、キックオフは30分遅れとなったが、韓国の金英権(Young-Gwon Kim、キム・ヨングォン)主将は、サポーターが騒々しくてプレーに支障をきたしたと訴えた。

 金はチームの改善点を聞かれた際に、「会場が騒々しくて、選手たちとコミュニケーションを取ることが非常に難しかった」とすると、「大声を出しても、互いの声が聞き取れなかった。こういう状況を想定して準備はしていたけれど、それでも仲間の声が聞こえなくてフラストレーションを感じた」と答えた。

 この発言に対し、韓国のポータルサイト運営会社ネイバー(Naver)のSNSでは、「不発だった試合をファンのせいにする選手は初めてだ」、「恥を知れ」、「ファンが静かにしていれば、もっと良いパフォーマンスができたと思うのか? そんなわけないだろ」などの声が上がった。

 ファンの怒りが増す中、同主将は1日、「口が滑った」としてチーム関係者を通じて謝罪文を出し、「われわれを応援しに来てくれたファンの皆さんに謝罪します。そんなつもりはなかったのですが、いろいろなことが頭によぎり、間違いを犯してしまいました。心から後悔しています」と述べた。(c)AFP