ハリケーン「ハービー」で保護施設からワニ脱走の恐れ 米テキサス
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【8月30日 AFP】大型ハリケーン「ハービー(Harvey)」の直撃を受け史上最大の洪水に見舞われている米国南部テキサス(Texas)州で29日、保護施設にいるワニが大量に逃げ出して人口密集地域に泳いでいくのではないかとの恐れが出ている。
同州ヒューストン(Houston)の北東に位置する動物公園・保護施設「ゲイターカントリー(Gator Country)」には約350匹のアリゲーター(ワニの一種)がいるが、逃げないように囲ってある柵の最上部近くまで増水している。
同施設のオーナーは28日、地元テレビ局KFDMの取材に対し「(水が)柵を越えるまであと1フット(約30センチ)もないところまできている。どうしたらいいのか分からない」と語った。
史上最高の降雨量を受け、すでに広範囲にわたる洪水と格闘しているテキサス州南東部の住民たちは、アリゲーターの脱走が迫っているという報道に不安を募らせている。
同州公園・野生生物局(Texas Parks and Wildlife Department)のアリゲーターの専門家ジョン・ウォーレン(John Warren)氏は29日、住民らを安心させようと地元紙ヒューストン・クロニクル(Houston Chronicle)に次のように語った。
「たとえ何匹か逃げ出しても、野生の個体数に比べればごくわずかにすぎません」。同氏は「心配になるのは当然ですが」と続け、施設にいるアリゲーターはたとえ柵の外に出たとしても餌がある場所から遠く離れようとはしないだろうと説明した。
ゲイターカントリーは郊外にあり、最も近い都市から約24キロ離れている。(c)AFP