復活のナダルとフェデラー、ニューヨークでも圧倒的存在感示すか
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【8月26日 AFP】過去13年で37回の対戦がありながらも、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が米ニューヨーク(New York)で顔を合わせたことは、意外にも一度もない。しかし、今年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)では、その歴史が塗り替えられそうな空気が漂っている。
6月の全仏オープンテニス(French Open 2017)で前人未到となる10度目の栄冠に輝き、四大大会(グランドスラム)での通算優勝回数を15に伸ばしたナダルは先日、3年ぶりに世界ランキング1位へ返り咲いた。フラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)で開催される全米オープンでは、過去に2010年と2013年大会でタイトルを獲得している。
対するフェデラーは、2004年から2008年の同大会で5連覇を達成した実績を誇り、今大会では全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)に続く今季3個目、通算20個目のメジャータイトルを目指している。
仮に9月10日に行われる決勝をフェデラーが制すと、36歳での優勝はオープン化以降で最年長、それ以前を含めると1929年のビル・チルデン(Bill Tilden)氏に次ぐ年長記録での偉業となる。
元世界1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が肘のけが、前年覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)が膝のけがでシーズンに幕を下ろしていることで、フェデラーとナダルにとっては、タイトル獲得へ向けて追い風が吹いている。
また、2012年大会王者のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)も長引く臀部(でんぶ)の故障に悩まされていることもあり、長期にわたって一戦で活躍しているフェデラーとナダルの2人が、最後まで勝ち残るとの見方が強まっているのだ。
しかし当の本人たちには、そうした周囲の期待に惑わされる様子はない。
31歳のナダルは、前哨戦のロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2017)3回戦で10代のデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)に、続くウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2017)では準々決勝でニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)に敗れた。
2014年以降の全米オープンでは準々決勝以上に進出できていないナダルは、「ニューヨークは他とは完全に別物」としながらも、「全米オープンを最高のレベルで戦うため、1年かけて十分やってきたと思う」と語った。