【8月23日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)が現在、新規ファン獲得へ向けた取り組みの一環として、新たに二つの市街地レースをアジアで開催しようとしていることが明らかになった。F1の上層部が22日、AFPに語った。

 40年間にわたり頂点に君臨していたバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)氏を最高責任者から解任し、今年1月に約80億ドル(約9000億円)で米リバティメディア(Liberty Media)に買収されたF1は今、新たなオーナーの下で改革に取り組んでいる。

 2008年からシンガポールGP(Singapore Grand Prix)で使用されている同国の市街地コースは、ファンやドライバーの間で人気を集めており、F1商業部門の責任者を務めるショーン・ブラッチズ(Sean Bratches)氏は、将来的に公道で開催されるレースの数が増えると話している。

 中国・上海(Shanghai)で取材に応じたブラッチズ氏は、アジアの市街地レースが1大会にとどまっている現状を受け「先を見据えて候補地探しに多くの時間を費やしている。最終的には市街地レースの数が今までで最も多くなるだろう」と語った。

 また、「特に新規層を開拓できるような大きいファン基盤を持つアイコニックな都市を選ぶだろう」と続けたブラッチズ氏は、それがアジアで開催される市街地レースの数が増えるという意味かと問われると「そうだ、2大会だ」と答えた。

 さらに、純粋なファンの数でいえばアジアがF1最大級のマーケットだいうブラッチズ氏は、詳細については口を閉ざしたものの、すでに「まったく新しい都市」と交渉中だと明かしている。(c)AFP/Peter STEBBINGS