【8月23日 AFP】スペイン東部カタルーニャ(Catalonia)州で先週に起きた襲撃事件の犯行グループの一人とされる男が22日、裁判所に出廷し、同グループが爆弾を使って複数の観光名所を標的にしたより大規模な攻撃を計画していたと認めた。

 バルセロナ(Barcelona)とその近郊で起きた連続襲撃事件に関与したとされるモハメド・フリ・シェムラル(Mohamed Houli Chemlal)容疑者(21)を含む4人はこの日、裁判所に出廷。うち同容疑者を含む2人がテロ関連の罪で訴追され、再勾留された。

 一方で、犯行に使われた車を所有していた3人目の容疑者は、証拠が不十分として条件付きで釈放された。また判事は4人目の容疑者について、釈放または再勾留の判断をするための審理期間を3日間延長した。

 匿名を条件に取材に応じた司法筋によると、スペイン国籍のシェムラル容疑者は判事に対し、犯行グループが爆弾を用いて「観光名所を標的に、より大規模な攻撃」を計画していたと説明。攻撃の計画について知ったのは「少なくとも2か月前」だったと述べた。

 グループには12人のメンバーがいたとみられているが、生存しているのは4容疑者のみ。事件では、まず17日にバルセロナで、観光客でにぎわう歩道にワゴン車が突入。その数時間後に同市南郊のカンブリルス(Cambrils)でも同様の事件が起き、合わせて15人が死亡、100人以上が負傷した。

 シェムラル容疑者は16日夜、犯行グループが爆弾製造所として使っていた民家で起きた爆発事故で負傷していた。この爆発では、容疑者の若者たちを過激思想に染めたとされるイスラム教指導者のアブデルバキ・エ・サティ(Abdelbaki Es Satty)容疑者ら2人が死亡している。(c)AFP/ Michaela CANCELA-KIEFFER