米海軍、全艦隊の運用停止 駆逐艦衝突受け
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【8月22日 AFP】米海軍は21日、艦船の衝突事故が相次いだことを受け、世界全域で艦隊の運用を一時停止すると発表した。
シンガポール沖では同日、ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン(USS John S. McCain)」がタンカーとの衝突事故を起こし、乗組員5人が負傷、10人が行方不明になった。
海軍制服組トップのジョン・リチャードソン(John Richardson)作戦部長(大将)はこの事故を受け、運用慣行の「包括的な見直し」を行うための「運用一時停止」を指示した。
リチャードソン氏は「知っての通り、これは3か月間で2回目の衝突事故であり、太平洋(Pacific Ocean)海域では事故が続いている」とした上で、「こうした傾向から、より強力な措置を取る必要がある。そのため、世界中の全艦隊の運用一時停止を指示した」と説明した。
米海軍では6月にも、静岡県・伊豆半島沖の通航量が多い海域を航行していたイージス駆逐艦「フィッツジェラルド(USS Fitzgerald)」がフィリピン船籍の貨物船と衝突し、米艦側の乗組員7人が死亡する事故が起きていた。
「ジョン・S・マケイン」と「フィッツジェラルド」はいずれも、横須賀基地を拠点とする米海軍第7艦隊(7th Fleet)に所属している。(c)AFP