イラク、IS支配下の要衝タルアファルの奪還作戦を開始
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【8月20日 AFP】イラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相は20日早朝、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の残り少ない拠点である北部の要衝タルアファル(Tal Afar)の奪還作戦を開始したと発表した。
イラクの国旗と地図の前に軍服姿で立ってテレビ演説したアバディ首相は「タルアファルを解放する作戦を開始する」と明言した。
タルアファルは、イラク政府軍が約1か月前に制圧したモスル(Mosul)の70キロ西に位置する。モスルは数か月に及んだ戦闘の末、米国の支援を受けた政府軍がISから奪還した。
タルアファルは2014年6月にISに制圧された。イスラム教スンニ派(Sunni)が優勢なニナワ(Nineveh)州内のシーア派(Shiite)居住地域で、モスルからシリアに向かう途中に位置している。制圧当時の人口は約20万人だったものの、現地当局者によると、外部との連絡が途絶している住民が多いため、引き続き住んでいる住民の正確な人数を知ることは現時点で不可能だという。
ただ、イラク当局は、市内に1000人規模のISメンバーがいると指摘。先週イラク軍と有志連合が地上戦の準備として空爆を行った際、ISが市民を人間の盾に利用したとして非難している。(c)AFP