【8月24日 CNS】美女とオンラインチャットで出会ったつもりが、実はぼったくりバーへのわなだった──。中国・武漢市(Wuhan)公安局江岸区(Jiangan)分局はこのほど、2か月以上の極秘捜査により、省をまたいだ大規模なぼったくりバー組織を摘発したと発表した。吴、徐の両容疑者をリーダーとした被疑者93人を逮捕、犯行に使われたと見られるパソコン約100台と、携帯電話約200台、現金300万元(約4931万円)余りを押収した。

 武漢市在住の高さん(30)は今年6月8日夜、自宅でウィーチャット(微信、WeChat)の「シェイク」機能で友達を探していたところ、1人の美女に出会った。2人は互いに「友達登録」をし、チャットを始めた。彼女は23歳の「雯雯(Wenwen)」と名乗り、大学卒業してからデザインの仕事をしているという。最近嫌なことがあり、誰かとチャットをしたかったと話していたという。高さんは、次第に雯雯の優しい性格にひかれていった。

 2人は実際に会う約束をして、同市江岸区内のあるショッピングセンターで6月14日の午後、高さんは念願の雯雯を待った。実際の彼女は、「ウィーチャットの写真ほど美人ではなかったが、若くてそれなりにかわいい女性だった」。少し話したところで、雯雯が「どこかに座ってゆっくり話しましょう」と誘い、近くにあった「特瑞西(Teruixi)」という喫茶店に連れて行かれた。

 彼女はポット入りのプーアル茶と、果物を1皿注文した。注文した品がすべて運ばれると、店員は高さんに388元(約6410円)の伝票を渡した。高さんはカードで支払いを済ませたあとメニューを見てみると、飲み物や果物はすべて388元(約6370円)以上だったため、少し胸騒ぎを覚えた。

「お茶はちょっと苦すぎました。ワインでも頼みましょうか?」と聞かれ、高さんはしぶしぶ同意。運ばれてきたワインは味が薄く、あっという間に飲み終わってしまった。その後も彼女は次々と注文をし、そのたびに高さんが支払った。1時間もしないうちにすでに1万元(約16万5000円)以上支払っていたという。酔っ払った様子の彼女は頭が痛いと言い出し、迎えに来た友人に連れられそそくさと喫茶店を去っていった。

 高さんはどうも納得がいかず、帰宅後に通報したという。