南部連合の記念物、米各地で夜間に次々撤去 ボルティモアなど
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【8月16日 AFP】米バージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で起きた白人至上主義者らと反対派の衝突を機に15日夜から16日未明にかけて、南北戦争(American Civil War)の南部連合(Confederate States of America)に関連する記念物が米各地で次々と撤去された。
南北戦争時、奴隷制度を擁護した南部連合を象徴する記念碑や像を撤去する動きは、シャーロッツビルでの衝突以来、ロサンゼルス(Los Angels)やニューヨーク(New York)をはじめ全米に広がっている。
メリーランド(Maryland)州ボルティモア(Baltimore)でも16日未明、南軍を指揮したロバート・E・ リー(Robert E. Lee)将軍の像や複数の碑などが撤去された。リー将軍像が撤去された後の台座には翌日、黒いスプレーで「ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter、黒人の命は大切)」と書かれていた。同市のキャサリン・ピュー(Catherine Pugh)市長は、撤去後のモニュメントの扱いについては現時点では決定していないと述べている。
シャーロッツビルでは12日、リー将軍の像の撤去をめぐって集会を開いた白人至上主義者らが、対抗デモを開いた人々と衝突。反対派のデモに加わっていたヘザー・ヘイヤー(Heather Heyer)さん(32)が突入してきた車両にはねられて死亡、その他数十人が負傷した。
シャーロッツビルでは16日、ヘイヤーさんの追悼式が行われた。ヘイヤーさんの母、スーザン・ブロ(Susan Bro)さんは「彼らは私の娘を黙らせようとして、彼女を殺した。けれど、それによって彼らは、彼女の存在を逆に大きくした」と述べた。(c)AFP/Chris Lefkow