【8月16日 AFP】西アフリカ・シエラレオネの首都フリータウン(Freetown)で今週発生した大規模な洪水により、現在も推計600人の市民が行方不明となっており、数千人が家を失ったままとなっている。その一方で、複数の援助団体が現地に入り、対応の調整を急いでいる。

 同国のアーネスト・バイ・コロマ(Ernest Bai Koroma)大統領は15日、土砂崩れが発生し甚大な被害を受けたフリータウン近郊のリージェント(Regent)地域を訪れ、今後待ち受ける問題は「われわれを圧倒する」規模になると、涙をこらえながら語った。また「地域一帯が流されてしまった」と述べ、「われわれには緊急の支援が直ちに必要だ」と訴えた。

 アフリカ最貧国の一つであるシエラレオネの政府は、家を失った市民の数を調べるため、リージェントに緊急対応センターと登録センターを開設。避難を余儀なくされている3000人以上の市民の救済を約束している。

 国連のステファン・デュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は米ニューヨーク(New York)で、救援活動に従事する当局の支援、住民の避難支援、負傷者への医療援助の提供、生存者の登録、被災者に対する食料配給品と水および生活物資の提供を進めていると明らかにした。

 赤十字(Red Cross)によると、洪水で死亡したと確認された人々の数はすでに300人以上に達し、現在もおよそ600人が行方不明となっているという。(c)AFP/Saidu Bah