米各地で南部連合のモニュメント撤去の動き
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【8月16日 AFP】米首都ワシントン(Washington D.C.)に背を向けるように、通りの中央に設置されたブロンズ像の視線の先には、戦友たちが倒れた南北戦争(American Civil War)の戦場がある──。
ワシントンからポトマック川(Potomac River)を渡ったバージニア(Virginia)州アレクサンドリア(Alexandria)の交通量の多い交差点に立つこの南部連合(Confederate States of America)兵士の像は、今から130年前に建てられたものだ。
像は「アポマトックス(Appomattox)」との題名が付けられている。これは、1865年に南軍が最後の戦闘に敗北し、4年にわたる南北戦争の降伏へと至った場所にちなんだものだ。米国南部の各地には、このような南軍戦没者の栄誉をたたえる数百の記念碑があるが、これはそのひとつだ。
奴隷制度擁護の南部連合を象徴するこれらモニュメントの扱いをめぐっては、長きにわたって議論が続いていた。しかし先週末、この問題で対立するグループ同士が衝突し、複数の犠牲者が出る事態となった。
事件は12日、バージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で起きた。南軍のロバート・E・リー(Robert E. Lee)将軍の像を公園から撤去する市当局の計画に白人至上主義者らのグループが抗議して集会を開き、これに反対するグループと衝突。反対派の女性1人が突入してきた車両にはねられ死亡したほか、警備のヘリコプターが墜落し、乗っていた警察官2人が死亡した。