【8月10日 AFP】(更新)北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は10日、朝鮮人民軍高官の声明の内容として、弾道ミサイル4発を米領グアム(Guam)に向けて同時に発射する計画を作成していると伝えた。

 朝鮮人民軍の金洛兼(キム・ラクギョム、Kim Rak Gyom)大将の声明では、計画は8月半ばに完成させ、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長に提出するという。

 ミサイル4発については、日本の島根県、広島県、高知県の上空を通過するとも言及。17分45秒で3356.7キロ飛行し、グアム沖30~40キロの海上に着弾するとしている。

 北朝鮮の声明が詳細に触れるのは異例。

 グアムは米国の戦略兵器の運用拠点。配備されている長距離爆撃機などの軍用機や潜水艦は力を誇示するため朝鮮半島一帯に展開することも多く、北朝鮮は強く反発している。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は8日、核・ミサイル開発を加速させる金正恩政権に対し「世界史にも類を見ない炎と怒り、率直に言えば力によって報いを受けることになる」と警告。北朝鮮は9日、グアムにある米軍の戦略軍事施設周辺への中距離弾道ミサイル攻撃を検討していると威嚇していた。

 声明で金洛兼氏は、トランプ大統領は「理性を失っている」とこき下ろし、力で対応するしかないとも述べている。(c)AFP