【8月9日 AFP】サッカー元韓国代表の名選手である朴智星(Park Ji-Sung、パク・チソン)氏が、W杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選で苦戦が続く同国代表について、規律の乱れを嘆いている。

 W杯に8大会連続で出場している韓国代表だが、今回の最終予選ではすでに中国とイラン、カタールに黒星を喫するなど、波に乗り切れない戦いが続いており、W杯に確実に出場できる2位以内の確保も楽観できない状況に追い込まれている。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)などで活躍した朴氏は、韓国英字紙コリア・タイムズ(Korea Times)に対し、現在の苦境について「ファンは選手に緊張感が足りないとか、派閥があるとかいうけれど、どれか一つの問題を取り上げ、それが原因だと言うのは難しい」とコメントした。

「いくつもの小さな問題が積み重なり、大きなトラブルに発展しているんだ。何より大切なのは、選手がお互いに信頼し合うことだ」

 大韓サッカー協会(KFA)は6月、ドイツ出身のウリ・シュティーリケ(Uli Stielike)監督を解任し、国内の城南FC(Seongnam FC)やオーストラリアのブリスベーン・ロア(Brisbane Roar)でプレーした韓国出身の申台龍(Tae-Yong Shin、シン・テヨン)氏を後任に据えた。

 しかし、カギになるのはピッチで結果を残す覚悟が選手にあるかだと朴氏は話し、監督や主将に叱責されたからといって言い返すのは「絶対に間違っている」として、「選手には越えてはならない一線というものがある」と述べた。

 2002年の日韓大会でチームのベスト4入りの原動力となった朴氏は、代表がグループAを突破できるかは五分五分だと話している。本戦出場圏内の2位を何とかキープしている韓国だが、残りの2試合は、31日にグループ首位のイランとのホームゲーム、9月5日に出場権を争う3位ウズベキスタンとのアウェーゲームという厳しい組み合わせになっている。

 朴氏は「対戦相手がどちらも強いチームなのは、ある意味でラッキーだ。その方が選手のモチベーションが高まる。自分としては、ホームのイラン戦は勝ち、そしてウズベキスタン戦は引き分けに持ち込んで、なんとか乗り越えてくれると思っている」と語った。(c)AFP