仏料理評論家のC・ミヨー氏死去 ヌーベル・キュイジーヌ提唱
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【8月8日 AFP】フランスの料理評論家・ジャーナリストで、1970年代に生まれたフランス料理の新潮流「ヌーベル・キュイジーヌ(Nouvelle Cuisine)」を世界に知らしめたクリスチャン・ミヨー(Christian Millau)氏が死去した。88歳。友人らが7日、明らかにした。
1969年、当時同僚だった故アンリ・ゴー(Henri Gault)氏と共に美食ガイド「ゴー・ミヨー(Gault & Millau)」を創刊したミヨー氏は、より軽く、より独創的で美しい料理を生み出した若きフランス人シェフらによるヌーベル・キュイジーヌ運動を盛り立てるのに一役買った。
同ガイドのコーム・ドシェリゼー(Come de Cherisey)最高経営責任者(CEO)はAFPに対し、ミヨー氏は世界中の食文化に変化をもたらす一助となり、今や世界屈指と目されるシェフらを支援してきたと語った。
「ミヨー氏は、自らが見いだしたジョエル・ロブション(Joel Robuchon)氏やミシェル・ゲラール(Michel Guerard)氏といったシェフを支援することにより、美食界に革新をもたらした。ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)氏とも親しく、1973年(公式に)ヌーベル・キュイジーヌを立ち上げる手助けもした」(ドシェリゼー氏)
フランス語で「新しい料理」を意味するヌーベル・キュイジーヌは、従来のフランス料理の複雑さや、バターやクリームをふんだんに使った濃厚なソースを見直すべく始まった運動。
ヌーベル・キュイジーヌという言葉の生みの親でもあるゴー氏やミヨー氏をはじめとする同運動の支持者らは、より軽く短時間で食べ終えられ、健康に配慮したメニューを提唱した。(c)AFP/Frédéric POUCHOT/Fiachra GIBBONS