米沿岸警備隊長官、トランスジェンダー隊員との「約束破らない」
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【8月2日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が心と体の性別が一致しないトランスジェンダー(性別越境者)の人々の米軍入隊禁止を表明したことをめぐり、米沿岸警備隊のポール・ズクンフト(Paul Zukunft)長官は1日、自身はそうした人々との「約束を破るつもりはない」と明言した。
バラク・オバマ(Barack Obama)前政権は1年余り前にトランスジェンダーの人が自らの性自認を隠さずに入隊することを認めたが、トランプ大統領は先週、ツイッター(Twitter)にそれを覆す内容の投稿を3回行った。
投稿に関して国防総省側とのすり合わせは全くと言っていいほど行われておらず、そのトップであるジェームズ・マティス(James Mattis)国防長官は休暇中だった。慌てふためいた同省は一貫した対応を取るための調整に追われた。
ズクンフト長官は、首都ワシントン(Washington D.C.)にあるシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)で行った講演で、トランスジェンダーを公表している隊員13人に連絡を取ったことを明らかにし、「人数は少ないものの、彼らは全員、きょうも沿岸警備隊の価値ある任務を遂行している」と強調した。
さらに、性別適合手術を受けた沿岸警備隊の若い大尉がトランプ氏の一連のツイートを不安に感じているという米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)の記事を読んだ後、この大尉に連絡を取り、「沿岸警備隊が君の家族だ。私は背を向けない。約束を破るつもりはない」と伝えたことを明かした。(c)AFP/Thomas WATKINS