【7月31日 AFP】米フロリダ(Florida)州のスタートアップ「ムーン・エクスプレス(Moon Express)」は、年内に小型無人月面探査機の打ち上げを目指している。民間企業として初めての成功を目指しており、その目標は高く設定されている。

 成功を収めることができれば、科学探査機器の運搬や月資源の開発、宇宙ビジネスといった商業面での可能性に道筋をつけるものとなり得る。

 同社共同創業者であるロバート・リチャーズ(Robert Richards)最高経営責任者(CEO)は、最近行われたAFPとのインタビューで、「ロケットはまだ軌道に達しておらず、探査機も製造中であることを考えれば、非常に楽観的なスケジュール」だと認めている。

 この厳しいスケジュールでの目標達成に挑む背景には、2007年に発表された「Google Lunar X-prize」コンテストの優勝賞金2000万ドル(約22億円)の存在もある。

 コンテストでは、民間団体であることが必須条件で、2017年12月31日までに月の表面に探査機を送り込む。そして月面では、探査機やロボットを500ヤード(約457メートル)以上移動させ、動画や写真を地球に送信することが求められている。

 米フロリダ州ケープ・カナベラル(Cape Canaveral)に本社を置くムーン・エクスプレスは、コンテストの決勝に進出した5チームのうちの一つ。

 他の4チームは、日本の「Hakuto」、イスラエルの「SpaceIL」、インドの「Indus」、そして世界15か国以上が参加する国際共同チームの「Synergy Moon」だ。