ベネズエラ制憲議会選、街は「戦争」状態に 死者相次ぐ
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【7月31日 AFP】ベネズエラで30日、国内外から激しい批判を呼んでいる新憲法制定に向けた制憲議会選挙の投票が始まった。同国各地では暴力行為による死者が相次ぎ、候補者や野党幹部が射殺される事件も発生。首都カラカス(Caracas)などではデモ隊が治安当局と衝突する事態となった。
カラカスに住む女性はテレビ局「Vivo Play」に対し、同市内では兵士らが建物や市民に発砲していると証言し、「これは戦争」と語った。検察当局によると、29日夜から30日にかけて少なくとも9人が死亡し、4か月に及ぶ反政府デモでの死者数は約120人に増加した。
選挙日に起きた激しい騒乱は、同選挙をめぐる懸念を裏付ける形となった。
今回の選挙は、窮地に立たされているニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が、数か月に及ぶ抗議デモと国際社会からの厳しい批判にもかかわらず招集を決めた制憲議会の議員545人を選出するもの。
マドゥロ大統領は、野党が多数を占める議会の解散と憲法改定の権限を持つ同議会に、4年間にわたり握ってきた政権を賭けている。
検察当局によると、同国東南部シウダドボリバル(Ciudad Bolivar)から選挙に立候補していた弁護士(39)が29日夜、自宅に押し入った武装集団の銃撃を受けて死亡した。犯行の動機は明らかになっていない。
西部タチラ(Tachira)州では、30日のデモ現場で起きた発砲により13歳と17歳の2人が死亡。さらに兵士1人が射殺される事件も起きた。
北東部クマナ(Cumana)では、野党の地方幹部(30)が反選挙運動中に射殺された。西部メリダ(Merida)州では29日のデモで38歳の男性が死亡し、翌30日にもデモに参加した28歳と39歳の男性が死亡した。西部バルキシメト(Barquisimeto)では、43人の男性が死亡した。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ