【7月30日 AFP】ジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領(93)は29日、故郷チノイ(Chinhoyi)で開かれた集会で大勢の支持者を前に「私は死にかけていない」と述べ、高まる健康不安説を否定した。

 ムガベ大統領は「私は今日まで生きられたことを神に感謝する。良い人生を与えてくれたことを感謝する。私はあちこち病は抱えているが、私の内臓、心臓や肝臓はとてもしっかりしている。最近では医者が私の骨の強さに驚いていた」と語った。この集会での演説は1時間以上に及んだ。

 最近のムガベ氏は歩行が困難で、会議中に居眠りすることもあるため、その健康状態についてさまざまな臆測が飛んでいる。ムガベ氏は近年、シンガポールの病院を頻繁に訪れており、最後の訪問は今月初めだった。ムガベ氏は「定期健診」だと説明した。

 ムガベ氏は後継者の指名を拒み続け、与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)の分裂は長く続いている。27日には妻のグレース(Grace Mugabe)さんがZANU-PF婦人部の会議で、ムガベ氏に後継者の指名を促す発言をしていた。

 後継レースはエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)副大統領と「ジェネレーション40(Generation 40)」と呼ばれるグループとの争いになるとみられる。「G40」とも呼ばれるこのグループのメンバーは概して若く、グレース夫人の支持を得ているとされる。(c)AFP