南アの鉱山、女性従業員が脱衣の身体検査を拒否 停職処分に
このニュースをシェア
【7月29日 AFP】南アフリカの鉱山で28日、坑内の不法労働者らに届ける食料などを隠し持っていないか調べる身体検査で衣服を脱ぐことを拒否した女性従業員数十人が停職処分となった。鉱山労働者組合が明らかにした。
この鉱山は、南アの金鉱企業シバニェ・ゴールド(Sibanye Gold)が所有する、ヨハネスブルク(Johannesburg)南西ウェストナリア(Westonaria)のクック(Cooke)鉱山。
鉱山労組の声明によれば、女性従業員52人が男性によるボディチェックを拒んで停職処分となった。女性らは「暴力を振るわれたうえ、犯罪者のようにケーブルで手を縛られた」と訴えているという。
シバニェ・ゴールド側も「鉱山内の不法労働者らを援助していた疑い」で女性従業員らを停職処分にしたと認めたが、その数は45人で、女性らへの身体検査は女性作業員が行っていたと主張している。
南アフリカの鉱山では大勢の不法労働者が働いている。多くは危険を冒して近隣のジンバブエ、モザンビーク、レソトから流入した人々。閉山した金鉱に残ったわずかな金を闇市場で売るのが目的だ。
金鉱山の採掘は古くから南アフリカの基幹産業であり、同国がアフリカ屈指の経済大国へと成長を遂げるのにも貢献した。だが近年は金の埋蔵量も枯渇し生産量は減少している。(c)AFP