【7月22日 AFP】フランスの裁判所は21日、軽飛行機で複数の移民を英国に密入国させた罪で英国人2人に禁錮30月の判決を言い渡した。検察は移民が空路で密入国を試みた例は今回が初めてだとしている。

 操縦士のデビッド・グリーン(David Green)被告(54)と共犯者のエドワード・バックリー(Edward Buckley)被告(46)は、仏北部の港湾都市カレー(Calais)近郊のマルク(Marck)飛行場から、移民1人につき1万ポンド(約140万円)の料金を取って数回飛行したことを認めた。

 カレーにはイギリス海峡(English Channel)を渡ろうとする移民が集まっており、通常はフェリーで運ばれるトラックにこっそり忍び込んでその目的を果たしている。地元検索はAFPに対し、不法移民が自家用機で同国を出国する事件を扱ったのは今回が初めてだと述べた。

 17日に逮捕され、ファストトラック(迅速公判)手続きによりその数日後に裁判となった両被告は、4月以降に5回飛行し、通常は観光用として使用する軽飛行機に毎回2~4人の移民を乗せたと認めている。

 外国人の不法な旅行をほう助したとして有罪判決を受けた被告らは飛行機を没収された上に刑務所で30か月を過ごし、刑期を終えた後も5年間フランスへの入国を禁止される。(c)AFP