【7月18日 AFP】南アフリカで、米国発の配車サービス「ウーバー(Uber)」に登録していた男性運転手が車両に放火されて負傷し、17日に死亡した。現地法人のウーバー・アフリカ(Uber Africa)が明らかにした。襲撃には競合他社の運転手らが関与した疑いが持たれている。

 ウーバー・アフリカが発表した声明によれば、男性運転手は5週間前の夜、南アフリカの首都プレトリア(Pretoria)の路上に駐車していた際に車両に火を付けられ、重度のやけどを負った。

 同社は襲撃犯らの身元は判明していないと述べているが、従来のタクシー業界がウーバーとの競合で苦戦を強いられていることを指摘している。

 この事件について警察はコメントを拒否しているが、ウーバーの運転手らで構成する団体は地元メディアに対し、犠牲となった男性はウーバーの運転手とタクシーの運転手による「縄張り争い」の標的になったと語っている。

 ウーバーは南アフリカで2013年にサービスを開始したが、職を奪われたとしてタクシーの運転手らが同社の運転手に暴力を振るったり脅迫したりする事例が後を絶たない。襲撃は、プレトリア中心部、ヨハネスブルク(Johannesburg)繁華街、主要鉄道駅、ヨハネスブルクの空港などに集中している。

 ウーバー側は民間の警備員を雇って一部地域を巡回させ、緊急通報用の電話回線も設置した。だがここ数週間でウーバーの車両が放火される事件が他にも1件起きている。(c)AFP