11光年離れた恒星から「独特な信号」、専門家は宇宙人説否定
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【7月18日 AFP】米自治領プエルトリコの研究者らが、地球から11光年離れた赤色矮星(わいせい)「ロス128(Ross 128)」から発信された「独特な信号」の存在に気付いたと明らかにした。この信号をめぐってはインターネット上でさまざまな臆測を呼んでおり、ロス128に地球外生命が存在する可能性などを指摘する声もあるが、天文学者らは宇宙人説の火消しに躍起になっている。
プエルトリコ大学(University of Puerto Rico)アレシボ(Arecibo)校にある惑星居住可能性研究所(Planetary Habitability Laboratory)のアベル・メンデス(Abel Mendez)所長はブログで、「疑問を抱く人もいるかもしれないが、再び持ち上がった宇宙人説は、他に数多く存在する優れた仮説に比べれば最も劣る」と述べている。
奇妙な信号が初めて明るみに出たのは、研究チームが表面温度が比較的低い小型の赤色矮星を研究していた今年4月と5月。
メンデス所長は「われわれがロス128を追跡した10分間のダイナミックスペクトル上で非常に独特な信号が存在しているのを認識した」と説明。
また、信号が観測されたのはグリニッジ標準時(GMT)5月13日午前0時53分(日本時間同日午前9時53分)で、「この信号は周辺エリアでの局地的な無線周波数干渉(RFI)ではないと私たちは考えている。これらの信号はロス128特有のもので、この前後に行った他の恒星の観測ではこれに似たものはなかったからだ」としている。
これについて考えられる主な可能性は3つある、とメンデス氏は指摘。
まず、太陽フレアに似た放出現象の可能性。次に、ロス128の観測視野内にある別の天体の放出現象である可能性。あるいは高軌道衛星による影響だ。
16日に実施された2回目となるロス128の観測の結果については今週末までに改めて投稿する、とメンデス氏は述べている。(c)AFP