【7月17日 AFP】イランの司法当局は16日、ハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領の弟ホセイン・フェレイドゥン(Hossein Fereydoun)氏を金銭が絡む容疑で拘束したと発表した。保守派が牛耳る司法部門とロウハニ大統領ら穏健派の間では長い確執がある。

 フェレイドゥン氏はロウハニ大統領の補佐官で秘書の役割も果たしていた。ゴラムホセイン・モホセニエジェイ(Gholam Hossein Mohseni Ejeie)司法府副長官はテレビ放送された記者会見で「この人物(フェレイドゥン氏)に関して複数の捜査が行われ、他にも捜査を受けた者がいる。その一部は勾留されている」と語った。

 モホセニエジェイ氏によると、フェレイドゥン氏に対しては15日に保釈の決定が出されたが、保釈金の支払いがなかったため身柄を勾留施設に送られたという。「保釈金を納付すれば拘禁を解かれる。だが、本件はしかるべき経過をたどるだろう」としている。

 司法部門は、社会的規則の緩和や政治犯の釈放などを目指してきたロウハニ大統領と衝突を繰り返してきた。フェレイドゥン氏をめぐっては、検査院(General Inspection Organisation)の長官が1年前に金銭が関わる違反行為で告発していた。

 保守派はフェレイドウン氏について、無利子の融資を受けて銀行役員2人の任命に影響力を行使したとして、裁判にかけるよう求めている。(c)AFP/Ali Noorani