米共和党、オバマケア代替案の上院採決延期 手術のマケイン氏に配慮
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【7月16日 AFP】米上院共和党トップのミッチ・マコネル(Mitch McConnell)院内総務は15日遅く、医療保険制度改革(オバマケア、Obamacare)代替法案の採決を延期すると発表した。先日手術を受けたジョン・マケイン(John McCain)上院議員の回復を待つためだとしている。
オバマケア代替法案はドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と多くの与党・共和党議員が選挙公約に掲げた看板政策だが、共和党の議員2人が反対しており、マケイン氏の票がなければ否決されるとみられている。
マコネル氏は声明の中で「マケイン氏より丈夫な人はめったにいない。近く復帰するだろう」と述べ、「回復に向かっている間は『ベター・ケア法案(オバマケア代替法案)』の検討を先送りする」と付け加えた。
アリゾナ(Arizona)州選出のマケイン氏は14日、同州フェニックス(Phoenix)のメイヨー・クリニック(Mayo Clinic)で左目の上にあった約5センチの血栓の除去手術を受けた。同クリニックは、眉の部分を切開する「低侵襲性の」手術によって血栓除去に成功したと発表した。病理検査の報告書は近日中に出る見込み。
マケイン氏の事務所は「術後の経過は良好で、家族と共に自宅で過ごして回復しつつある」とした上で、医師らの助言に沿ってマケイン氏は手術の翌週をアリゾナ州で過ごすと発表した。
野党・民主党が代替法案に反対しているため、マコネル氏は法案通過に向け、上院(定数100)の共和党議員52人中50人以上の賛成を必要としている。賛否が50対50の同数になった場合には、上院議長を兼ねるマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領が決裁票を投じる。(c)AFP