チベット人学生が焼身自殺図り重傷、インド
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【7月16日 AFP】インド北部の大学でチベット人の男子学生(20)が「自由」と叫び焼身自殺を図った。インド警察が15日、明らかにした。学生は重傷だという。
この学生は14日、ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州バラナシ(Varanasi)にあるチベット研究中央大学(Central University for Tibetan Studies)で焼身自殺を図った。
中国のチベット(Tibet)に対する圧力への抗議手段としてチベット人が焼身自殺を図ることはまれではない。だがインド警察は、この男子学生が直近の試験に落第していることから、これが自殺を図った原因である可能性も視野に捜査を進めている。
バラナシ警察の広報担当、サンジャイ・トリパティ(Sanjay Tripathi)氏はAFPに「自殺を図った理由は明確には把握できていないが、目撃者らの証言によると、男子学生は『自由』と叫んで走り出し、灯油をかぶって自ら体に火をつけた」と述べた。
大学側によると、試験結果は前日に発表され、この男子学生は2科目が不合格だったという。
一方、チベット人支援団体「チベットのための国際キャンペーン(International Campaign for Tibet)」は、この男子学生をテンジン・チョイング(Tenzin Choeying)さんと特定し、チベット青年会議(Tibetan Youth Congress)のバラナシ支部長の話として、チョイングさんは「チベットに勝利を」と叫んでいたとしている。
警察は入院中のチョイングさんと家族から事情を聴く予定だという。トリパティ氏によれば、チョイングさんは回復に向かっており会話ができる状態だが、やけどは全身の50%におよんでいる。(c)AFP