民兵組織が米ジャーナリスト含む12人誘拐か、コンゴ民主共和国
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【7月16日 AFP】コンゴ民主共和国の北東部で野生動物保護区の監視員11人と米国人ジャーナリスト1人が行方不明になっており、14日に地元民兵組織によって誘拐されたとみられている。当局が15日に発表した。
同国イトゥリ(Ituri)州マンバサ(Mambasa)地区行政官のアルフレッド・ボングワランガ(Alfred Bongwalanga)氏はAFPに対し、「オカピ野生生物保護区(Okapi Wildlife Reserve)で働く監視員11人と米国人ジャーナリスト1人が14日に(民兵組織の)マイマイ・シンバ(Mai-Mai Simba)に誘拐された」と述べた。
これとは別に、コンゴ自然保護研究所 (ICCN)の幹部も匿名を条件に、マイマイ・シンバに襲撃され英国人2人と監視員5人は逃げることができたが、監視員11人と米国人ジャーナリスト1人が行方不明になっていると語った。
マイマイ・シンバは自衛目的だと自称している民兵組織。マイマイ・シンバに加わっているグループの多くは1998~2003年の紛争で侵入してきたルワンダやウガンダの戦闘員と戦うために武装し、現在も武器を捨てていない。
スーダンとウガンダの国境付近のイトゥリの森に広がる面積約1万4000平方キロのオカピ野生生物保護区はキリンの仲間である絶滅危惧種のオカピ生息地で、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage Site)に登録されている。
同保護区では、現在も狩猟採集生活を行い、オカピ保護プロジェクト(Okapi Conservation Project)のウェブサイトが「地球上に残された最後の真の森の人」に数える先住民族ムブティ・ピグミー(Mbutu Pygmy)とエフェ・ピグミー(Efe Pygmy)の人たちも暮らしている。(c)AFP