【7月16日 AFP】サッカー親善試合が15日、埼玉スタジアム2002(Saitama Stadium 2002)で行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は3-2で浦和レッドダイヤモンズ(Urawa Red Diamonds)に勝利。ドルトムントのピーター・ボス(Peter Bosz)新監督は試合後、今後も自身のスタイルを貫くと誓った。

 ドルトムントは試合終盤、ドイツ代表のアンドレ・シュールレ(Andre Schuerrle)が決勝点を挙げると、トーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)前監督からバトンを受けたボス監督は、就任後初勝利を飾った。

 イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)で指揮を執るユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督時代のような「ヘビーメタル・フットボール」に回帰したいかと問われたボス監督は、けげんな表情を浮かべ、「クロップは偉大な指揮官だが、監督として重要なのは、どんな選手を自由に使うことができるかということだ」と答えた。

 昨季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2016-17)では、オランダ・エールディビジのアヤックス(Ajax)を決勝に導いたボス監督は、「攻撃的なスタイルのサッカーがしたい。勝利は大事だが、ファンが見ていて楽しいことも大切だ」と話した。

 ボス監督の初陣となった11日の試合で4部ロートヴァイス・エッセン(Rot-Weiss Essen)に2-3で敗れていたドルトムントだが、猛暑の中で行われたレッズ戦では、コンディションが上向いているようなプレーを披露した。

 レッズの興梠慎三(Shinzo Koroki)に先制点を許したドルトムントは、後半にトルコ代表エムレ・モル(Emre Mor)が立て続けに2得点を奪い逆転に成功。レッズは終了5分前に遠藤航(Wataru Endo)のヘディングで同点に追いついたが、ドルトムントはその3分後にシュールレが角度のない位置から決勝ゴールを決め、アジアツアー初戦を白星で飾った。

 ドルトムントとの契約を2020年まで延長した日本代表の香川真司(Shinji Kagawa)は、先月の2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)アジア最終予選に向けた親善試合で肩を脱臼したため、試合を欠場した。

 香川は「僕自身もすごく出たかったが、勝つためにここに来たので、チームが勝ててよかった。新たなスタートなので、チームは一致団結し、新監督のためにハードワークすることが必要だ」とコメントしている。

 この試合ではまた、代謝異常と診断され長期休養していたマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)が、今年1月以来の実戦復帰を果たしている。

 ガボン代表のFWピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)がリバプールやチェルシー(Chelsea)に狙われ、エース流出の危機にあるドルトムントは、18日に中国・広州(Guangzhou)でACミラン(AC Milan)と親善試合を行う。(c)AFP