【7月21日 AFP】米グーグル(Google)の親会社アルファベット(Alphabet)は6日、地熱を利用した事業に取り組む、あまり知られていない部門「ダンデライオン(Dandelion)」を分社化すると発表した。ダンデライオンは一般家庭向けのエネルギーサービスの提供を開始する予定。

 この発表により、アルファベットの謎めいた事業の一つが明らかになったことになる。

 ダンデライオンのキャシー・ハンナン(Kathy Hannun)最高経営責任者(CEO)は、自身が率いるチームは数年間、「私たちの足のすぐ下にあるクリーンで、無料で、豊富かつ再生可能なエネルギーを利用して、住宅の冷暖房をより簡単でより手頃なものとする」ための研究などに取り組んできたと語り、これまでの努力はダンデライオンがアルファベットから分社化することで実を結ぶと述べた。

 ハンナン氏によると、ダンデライオンは米北東部で、地熱を利用する一般家庭向けの冷暖房システムの提供を開始するという。

 ハンナン氏は、ダンデライオンの取り組みの狙いはコストと二酸化炭素(CO2)の排出量を引き下げることだとしている。CO2の全排出量の39%は建物の冷暖房によるものと推定されている。

 ダンデライオンは地熱ポンプを設置し、地中のエネルギーを利用する計画を立てている。この方法はこれまではコストが掛かり過ぎるとされてきたが、ダンデライオンは、コストを抑え、景観に与える悪影響を最小限にとどめる新たな掘削システムを開発したという。(c)AFP