けがに悩むマレーとジョコへ フェデラーが示す「一休み」の選択肢
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【7月14日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の体が悲鳴を上げる中、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、苦しむ2人に対して30代中盤に突入してもプレーを続ける青写真を与えている。
ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)の前年覇者であるマレーが、長期にわたり悩まされてきた臀部(でんぶ)に異常をきたし、準々決勝でサム・クエリー(Sam Querrey、米国)の前に屈しただけでなく、大会3勝のジョコビッチも右肘のけがでトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)との準々決勝を途中棄権。
全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)の開幕がわずか6週間後に迫る中、世界ランキング1位のマレーと不振にあえぐジョコビッチは、ともに実戦を離れて休養をとる可能性があることを示唆している。
その一方でフェデラーは、オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)で12度目の準決勝進出を決定。8月に36歳の誕生日を迎えるフェデラーは、時間の流れに逆らうかのような強さを見せつけて前人未到となる8度目のウィンブルドン優勝へあと2勝に迫っており、ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏の口からも「フェデラーは35歳にして過去最高のテニスをしている。テニス以外での生活もしっかりしているからね」との声が聞こえている。
昨年のウィンブルドン準決勝でミロス・ラオニッチ(Milos Raonic、カナダ)の前に涙をのんだフェデラーは、同大会直後に残りシーズンの全休を表明し、全仏オープンテニス(French Open 2016)に続いてリオデジャネイロ五輪と全米オープンも欠場。2016年はわずか28試合のプレーにとどまった。
フェデラーが休養に努める間、マレーとジョコビッチは世界ランキング1位の座をめぐる戦いを繰り広げ、両者は1年を通してそれぞれ87試合と74試合をこなした。
そして2017年。フェデラーはわずか7大会にしか出場していないが、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)をはじめ、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)とマイアミ・オープン(Miami Open 2017)、さらにゲリー・ウェバー・オープン(Gerry Weber Open 2017)でタイトルを獲得。ここまでのシーズン成績は29勝2敗を誇っている。