【7月13日 AFP】米国人の若者3人がフランス・パリ(Paris)行きの国際高速列車内でテロ攻撃を阻止した実話を描く映画『The 15:17 to Paris』で、クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督がこの3人を「本人役」に抜てきしたことが分かった。米メディアが報じた。

 アンソニー・サドラー(Anthony Sadler)さん、オレゴン(Oregon)州兵のアレク・スカラトス(Alek Skarlatos)さん、米空軍下士官のスペンサー・ストーン(Spencer Stone)さんの3人は、欧州旅行中だった2015年8月21日、ベルギー・ブリュッセル(Brussels)から乗客500人以上を乗せてパリへ向かっていた高速列車の中で、AK47(カラシニコフ自動小銃)など複数の武器で武装した男に飛び掛かって取り押さえ、攻撃の阻止に貢献した。

 この行動で3人は米仏で英雄として称賛され、フランスの最高勲章「レジオン・ドヌール勲章(Legion of Honor Order)」も受賞している。

 11日の米娯楽誌バラエティ(Variety)によると、「イーストウッド監督は3人の役を演じる俳優を幅広く探し、映画会社と共に人選も済ませていたが、土壇場でサドラーさん、スカラトスさん、ストーンさんに本人役を演じてもらうと決定した」という。

 映画では、3人の人生を追い、独り立ちしようとする子ども時代の葛藤や、テロ攻撃の阻止に至るまでのさまざまな思わぬ出来事を描く。

 米芸能誌ハリウッド・リポーター(Hollywood Reporter)によると3人は、映画『ホール・パス(Hall Pass)』や米TVドラマ「ザ・オフィス(The Office)」の出演女優ジェナ・フィッシャー(Jenna Fischer)や、映画『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー、War for the Planet of the Apes)』でヒロインを演じる女優ジュディ・グリア(Judy Greer)、俳優レイ・コラサニ(Ray Corasani)らと共演するという。(c)AFP