カタール、乳牛輸入で経済封鎖に対抗 8月までに4000頭
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【7月13日 AFP】サウジアラビアなどアラブ4か国の断交宣言から5週間が経過し、経済封鎖で乳製品の品不足に直面していたカタールに11日、ハンガリーのブダペスト(Budapest)から乳牛165頭が空輸された。
報道陣や関係者が見守る中、首都ドーハ(Doha)の北方約80キロにある農場に到着した乳牛は、断交と経済封鎖に対するカタールの強い抵抗を示すものとみられている。8月までに4000頭を輸入する予定で、今回はその第一弾だ。
輸入元の地元企業バラドナ畜産(Baladna Livestock Production)のジョン・ドア(John Dore)氏によると、乳牛165頭のうち35頭はすぐにも搾乳が可能で、残る130頭も2~3週間で出産し乳を搾れるようになるという。
サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、エジプトの4か国は先月5日、カタールが過激主義を支援していると主張して断交に踏み切り、国境を封鎖するとともにカタールとの貿易を全面停止した。
人口270万人のカタールは、食料の多くを湾岸諸国からの輸入に頼っており、全輸入品のおよそ半分を食品が占める。特に牛乳を中心とする乳製品はサウジアラビアに依存していた。断交に伴い、カタールはトルコやイラン、モロッコなどから食品を輸入して危機に対応している。(c)AFP/David HARDING