【7月13日 AFP】超高速交通システム「ハイパーループ」を開発する米新興企業ハイパーループ・ワン(Hyperloop One)は12日、実物大の施設を使ってすべてのシステムの試験に初めて成功したと発表した。

 試験は5月、米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)郊外の砂漠にある同社の実験場で行い、車両は磁気浮上で5秒余り走行した。モーターや磁気浮上のほか、真空ポンプ、電磁制動などの各システムを試した。

 今回の試験では車両は時速112キロまで加速した。次は時速400キロを目標にしているという。

 ハイパーループ・ワンの共同創業者であるシャービン・ピシェバー(Shervin Pishevar)会長は「実物大のハイパーループシステムの初試験に成功し、前人未到の偉業を達成した」と述べている。

 ハイパーループは米起業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が提唱し、「ポッド」と呼ぶ車両が筒状の低圧チューブの中を時速1200キロという音速に近い速度で移動するもの。ハイパーループ・ワンは同日、ポッドの試作機を制作したことも明らかにした。(c)AFP