KKKがデモ行進、南北戦争将軍の像撤去計画に抗議 米
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【7月9日 AFP】米バージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で8日、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」と支持者らが、南北戦争(American Civil War)で南部連合(Confederate States of America)を指揮したロバート・E・ リー(Robert E. Lee)将軍の像の撤去計画に抗議するデモ行進を行った。
バージニア州当局は言論の自由を理由に、悪名高いKKKのデモを許可した。デモ隊は南部連合の旗を掲げたり、KKKを特徴づける白いずきんをかぶったりして行進した。
現場ではこのデモに反対する抗議行動があり数百人が参加。KKKのデモ隊に向かって「レイシストは帰れ!」などと叫んだ。デモ隊とこれに反対する抗議行動の参加者らは、金属のバリケードと警官隊によって隔てられていた。
極右勢力はシャーロッツビルを含め米国各地で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の就任を契機に活気づいたと批判されている。オルト・ライト(オルタナ右翼)、またはジェネリック白人至上主義者集団のKKKは、保守勢力の立場から南部連合旗や、奴隷制度があった時代を想起させる南部諸州の像などの保護を新たな大義名分に掲げている。米国ではこうした像を時代遅れでおぞましい人種差別主義の象徴と見る向きが多く、公共の場所から撤去しようとする動きが出ている。
KKKは全盛期の1925年に会員数が400万人に達したが、米国の過激思想の監視や調査を行っている人権団体「南部貧困法律センター(SPLC)」によると、近年その数は、南部の保守的な地域を中心に5000~8000人とされている。(c)AFP/Sébastien BLANC