英高層住宅火災、「識別可能な最後の遺体」を収容
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【7月6日 AFP】英ロンドン(London)西部の高層住宅「グレンフェル・タワー(Grenfell Tower)」の大規模火災で、ロンドン警視庁(Scotland Yard)は5日、「肉眼で識別可能な最後の遺体」を収容したと発表した。先月14日に起きたこの火災では、少なくとも80人が犠牲になったとみられている。
ロンドン警視庁のスチュアート・カンディ(Stuart Cundy)氏によると、警察官らは約15トンに上るグレンフェル・タワーのがれきを「慎重に」手でより分け、犠牲者の捜索を行ってきた。ただ、火災による損傷が激しい遺体もあり、身元の確認が不可能な場合もあり得るという。
一方、アロク・シャーマ(Alok Sharma)地域社会・自治相は、今回の火災で焼け出されたことが当局によって確認された158世帯のうち、139世帯に一時滞在先として近隣の不動産を無償提供すると申し出たことを明らかにした。しかし、申し出を受け入れたのはわずか14世帯で、入居は3世帯にとどまるという。また、19世帯とは連絡が取れていないという。
シャーマ氏は、被害住民の中には避難先にこの先ずっと暮らす羽目になるのではないかと懸念する人もいると述べ、政府や関係当局が住民の信頼を十分に得られていないと認めた。(c)AFP