パッキャオに引退勧告の意向、トレーナーが明かす
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【7月3日 AFP】プロボクシングのマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)のトレーナーを務めるフレディ・ローチ(Freddie Roach)氏は3日、前日行われたWBOウエルター級タイトルマッチで無名のジェフ・ホーン(Jeff Horn、オーストラリア)に0-3(111-117、113-115、113-115)の判定負けを喫したことを受け、同選手に引退を勧める可能性を示唆した。
オーストラリア・ブリスベン(Brisbane)で行われた一戦の判定に対しては議論が巻き起こっているが、38歳のパッキャオが可能性のあるリマッチに臨むか否かに疑問の声も上がっている。
ローチ氏は、これまでに8階級制覇を遂げた22年のプロキャリアに終止符を打つことをパッキャオに進言しようと考えているとし、「マニーにもう終わりだろうと、今回がそうだろうと話すつもりだ」と語った。
5万1000人以上の観客を前に行われた試合で29歳のホーンは、非常に積極的なスタイルでパッキャオを揺るがした。
これで戦績を59勝7敗2分けとしたパッキャオは試合後、再戦条項が契約に含まれていると明かし、リマッチのために「絶対に」ブリスベンに戻るとコメントしている。
しかしながら3度世界王者に輝いた経験を持つジェフ・フェネック(Jeff Fenech)氏も、パッキャオがグローブを外す潮時が来たと考えている。
「マニーにもう一度戦わさせるとなったら愚かなことだ。リラックスしてこれまでの稼ぎを享受すべきだ。もう証明することもない。引退だよ」
パッキャオはここ8年間KO勝利を挙げられておらず、力が落ちていることが感じられる。
CompuBoxのスタッツによると、パッキャオはホーンの92本のほぼ倍となる182本のパンチをヒットさせていた。ジャッジを務めた米国のクリス・フローレス(Chris Flores)氏とアルゼンチンのラモン・セルダン(Ramon Cerdan)氏は113-115のスコアをつけており、試合は接戦だったと考えている。一方で、米国のワレスカ・ロルダン(Waleska Roldan)氏は、試合終了後にホーンの顔が腫れ、右目が閉じていたにもかかわらず、パッキャオに3ラウンドしか与えなかった。
パッキャオは「ジャッジの判定を尊重する。彼は思ったよりもすっとずっとタフな相手だった」と振り返っている。
しかしながら、リングサイドで観戦していたトップランク(Top Rank Boxing)社のボブ・アラム(Bob Arum)氏は、勝敗は公平なものと見ている。
「どちらに転んでもおかしくなかった。数ラウンドは僅差だったが、結果に文句はつけられない。序盤はジェフにスコアを多くつけた。中盤はマニーが巻き返してきた。12ラウンドはジェフの勝ちだった。もし11ラウンドがマニーであれば引き分けだった。ジェフが11ラウンドをとって7-5だ」 (c)AFP