サンウルブズ大敗に「日本はスーパーラグビーをなめている」―元南アHC
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【7月3日 AFP】スーパーラグビー(Super Rugby)に参戦するサンウルブズ(Sunwolves)は1日の試合で、ゴールデン・ライオンズ(Golden Lions、南アフリカ)に7-94で大敗した。これを受けてスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)の元ヘッドコーチ(HC)で、現在はテレビ解説者を務めるニック・マレット(Nick Mallett)氏は、日本はスーパーラグビーを真剣に捉えていないと非難した。
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ライオンズは1試合での最多トライ記録に並ぶ14トライを奪い、スーパーラグビー史上2番目の大差でサンウルブズを下した。
サンウルブズは後半、0-59とリードされた時点でトンガ出身のヘルウヴェ(Uve Helu)がこの試合唯一のトライを決めた。
サンウルブズ発足後の2年で最も屈辱的な敗戦は、歯に衣(きぬ)着せない発言で知られるマレット氏の怒りを買った。
南アフリカのSuperSport TVでマレット氏は、「日本のラグビー関係者はスーパーラグビーの試合をなめている」と批判している。
「彼らが方針を転換しない限り、これからも厳しい結果が待ち受けているだろう。ライオンズ戦以上に厳しい結果がね」
「ホスト国を務める2019年のW杯(Rugby World Cup 2019)で日本が強力なチームを構築するため、サンウルブズはスーパーラグビーに参戦した」
「しかし日本のトップ選手の多くは、サンウルブズではなく、企業が所有する国内のクラブでプレーしている」
「日本のベストプレーヤーたちがサンウルブズでプレーしなければならない。さもなければ彼らはこれからもっと多くの辱めを受けるだろう」
「ライオンズとの試合で彼らには53回のタックルミスがあった。こんな数字ではスーパーラグビーで良い戦いをすることはできない」
1999年のW杯で南アフリカを3位に導いたマレット氏は、「サンウルブズのディフェンスは存在していないに等しく、彼らのスクラムは一貫して崩壊していた。ボクシングだったらハーフタイムで白いタオルが投げ込まれていただろう」と話している。
また、2007年のW杯で優勝した南アフリカのフライハーフで、解説者のブッチ・ジェームス(Butch James)氏もサンウルブズを批判している。
「どんなラグビーチームのサポーターもチームの献身と努力を期待している。エリス・パーク(Ellis Park)でサンウルブズからはそのどちらも見ることができなかった」
8日にケープタウン(Cape Town)でストーマーズ(Stormers、南アフリカ)と対戦するサンウルブズは、その翌週にブルーズ(Blues、ニュージーランド)をホームに迎える。
昨年スーパーラグビーにデビューしたサンウルブズは、通算28試合で2勝1分け25敗の成績となっており、奪った得点は合計545点に対し、失点は1225点となっている。2勝はともに日本で行われた試合で挙げており、昨季はジャガーズ(Jaguares、アルゼンチン)から、今季はブルズ(Blue Bulls、南アフリカ)から勝利を収めている。(c)AFP