【7月2日 AFP】リビア東部の港湾都市ベンガジ(Benghazi)における元軍将校のハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)氏が率いる民兵組織「リビア国民軍(LNA)」とイスラム過激派との戦闘で6月中、LNA側の兵士計44人が死亡した。ハフタル氏と連携する東部政府の保健当局者が明らかにした。

 これによると、LNAの民兵44人はイスラム武装勢力がベンガジ市内で最後の拠点としていた2地区での戦闘で死亡した。過激派側の死者数は現時点では不明。

 LNAの広報担当者は7月1日、ベンガジの戦闘について「著しい進展」があったとし「テロリスト」を2平方キロメートルの地域内まで追い詰めて包囲したと語った。

 カダフィ政権が崩壊した2011年以来、内戦と無法状態が続くリビアでは、「イスラム国(IS)」などのイスラム過激派が沿岸の複数地域を支配下に起き、欧州に向かうメンバーの足掛かりとしている。

 ベンガジは2014年にイスラム武装勢力に制圧されていたが、後にハフタル氏が指揮するLNAの部隊が市の大半を奪還していた。

 元リビア軍将校のハフタル氏は首都トリポリ(Tripoli)を拠点とするリビア統一政府(国民合意政府、GNA)を認めず、対抗勢力で東部に拠点を置く政府を支持している。(c)AFP