【6月30日 AFP】米財務省は29日、北朝鮮で大量破壊兵器生産の支援を含めた不正な金融活動を行ったとして、中国の丹東銀行(Bank of Dandong)を制裁対象に指定すると発表した。さらに中国の2個人と1企業も対象になっている。

 同財務省は声明で「北朝鮮の不法な金融活動のパイプ役を担っており、マネーロンダリング(資金洗浄)の最大懸念が持たれる外国銀行」である丹東銀行を、米国の金融システムから遮断すると発表した。この制裁により、同行は米国の金融機関に口座を持ったり、取り引きを行ったりすることができなくなる。

 米中首脳は来週、ドイツで開かれる主要20か国・地域(G20)首脳会議で顔を合わせる。今回の制裁措置についてスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)米財務長官は、中国政府を対象にしたものではなく「一つの銀行や個人、個別の法人を対象としたものだ」と述べ、「他に(同様の)活動が見つかれば、制裁措置を講じる。例外はない」と強調した。 

 米財務省は丹東銀行の他にも、北朝鮮のための金融取引の支援を目的とするフロント企業を設置した中国人2人と、ぜいたく品を密輸した中国企業1社をそれぞれ対象に加えたと述べている。(c)AFP