【6月29日 AFP】カンボジア南西部コーコン(Koh Kong)州で、同国の自然保護活動家らが、シャムワニの卵19個を発見した。シャムワニは密猟者による捕獲や生息地の減少により個体数が激減しており、絶滅が危惧されている。

 援助を行っていた米野生生物保全協会(WCS)によると、環境当局の職員や地元住民が池の近くでシャムワニの巣を発見し、こぶし大の卵が見つかったという。

 近年シャムワニの個体数は危険な水準まで激減しており、同協会は通り道や糞(ふん)など、野生のシャムワニの痕跡を探っていたという。研究者らによると野生のシャムワニは400匹ほどの成体が生息しているのみで、そのほとんどがカンボジアに生息している。

 カンボジアの漁業当局は28日、声明で「危険を避けるために卵を安全な場所へと移し、経過を見守っている」と明らかにした。

 またWCSの関係者の話によると、シャムワニは卵からふ化した後、野生の環境へ戻せる程度に成長するまで保護施設で育てられるという。(c)AFP