【6月29日 AFP】国連(UN)の来年の平和維持活動(PKO)予算が前年比で6億ドル(約673億円)近く削られることになった。米国の大幅な縮小要求を受けて数週間にわたって厳しい交渉が行われ、暫定合意に達した。国連外交筋が28日明らかにした。

 交渉に通じた複数の外交官によると、来年のPKO予算は73億ドル(約8190億円)と今年の78億7000万ドル(約8830億円)から約7%減る。

 PKO予算については、分担金の負担率が最も大きい米国が10億ドル(約1120億円)近くの削減を要求。欧州連合(EU)も73億ドルへの減額を求めていた。

 削減によって最も深刻な影響を受けるとみられるのは、スーダンのダルフール(Darfur)とコンゴ民主共和国での活動。それぞれ10億ドル以上とPKOの中で最も多額の予算が充てられている。

 安全保障理事会(Security Council)の外交官は匿名を条件に、米国の圧力の結果として13の平和維持活動の予算が「一律に」削減されることになると述べた。

 米国は国連のPKO予算の28.5%、コア予算54億ドル(約6070億円)の22%を負担している。

 暫定合意は30日、総会(General Assembly)で承認される見通し。(c)AFP/Carole LANDRY