チェコ、テロ発生時は市民も発砲可能に 改憲でEUの規制に反旗
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【6月29日 AFP】チェコ下院は28日、テロ攻撃など国の安全が脅かされる事態が生じた際に合法的な銃所持者に発砲を認める憲法改正案を採択した。欧州連合(EU)の銃規制に異議を唱える内容だ。
改憲案は政府と野党各党が共同で提出したもので、出席した議員168人のうち賛成139人、反対9人の圧倒的多数で可決された。発効には上院の採択とミロシュ・ゼマン(Milos Zeman)大統領の承認が必要だが、いずれも実現する公算が大きい。
欧州議会(European Parliament)は3月中旬、テロ対策の一環として市民による一部の半自動銃の所持を禁じる新たなEU指令を採択。これに対してチェコ政府は今月、新たなEUの銃規制を無効にするよう欧州司法裁判所(ECJ)に求める意向を示していた。
チェコのミラン・ホバネツ(Milan Chovanec)内相は28日の下院会議で「欧州の治安が悪化している中で、市民から武器を取り上げたくない」と発言。「合法的に所持された銃を使ったテロ攻撃の例が一つでもあったら教えてほしい」と述べた。(c)AFP