米連邦裁、 イラク人の強制送還を一時差し止め 1444人が対象
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【6月28日 AFP】米ミシガン(Michigan)州の連邦地裁は26日、米国内で身柄を拘束されているすべてのイラク人に対し、母国で虐待を受けたり命を狙われたりする恐れがあるとして強制送還手続きの一時差し止めを命じた。
差し止めの対象はミシガン州に加え、テネシー(Tennessee)州、ニューメキシコ(New Mexico)州で身柄を拘束されている計1444人のイラク人。うち85人は27日にも本国に送還される予定だった。
ミシガン州デトロイト(Detroit)で今月行われた移民の取り締まりでは、犯罪歴がある100人超のイラク人が拘束され、その大半がカルデア・カトリック(Chaldean Catholic)教徒だった。
連邦地裁のマーク・ゴールドスミス(Mark Goldsmith)判事は、既にこれらのイラク人に対する送還手続きを一時差し止める判断を下しており、今回の命令は対象を全米に広げたもの。
これに先立ち米政府は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が署名したイスラム圏6か国からの渡航者に対する入国制限令について、連邦最高裁判所が一部容認する判断を示したことを受け、渡航者の入国を制限する準備を進めていた。
トランプ政権は今年3月にイラクと協議を行い、同国が移民の送還を受け入れることを条件に入国制限令の対象からイラクを除外することに合意していた。(c)AFP/Nova SAFO