【6月27日 AFP】北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって緊張が高まる中、同国は27日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を、ナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)になぞらえて痛烈に非難した。トランプ氏は29日に韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-In)大統領との初会談が予定されており、北朝鮮への対応が主要議題になるとみられている。

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、トランプ氏の主要政策を「21世紀のナチズム」と同類だと激しく攻撃。トランプ氏は大統領就任の際に「米国第一」を宣言したが、KCNAは「『米国人第一主義』なるものは武力行使による世界征服を提唱するもので、ヒトラーの世界侵略の考えと同様だ」と主張した。

 さらに、トランプ氏が「弾圧」を正当化するため、他国を味方と敵に分類して「ヒトラーの独裁的な政策を追随している」と強調した。

 北朝鮮は先週も、同国当局に1年半にわたり拘束され、脳に深刻な損傷を負った状態で解放された米学生オットー・ワームビア(Otto Warmbier)氏が死亡したことで米朝関係が緊迫の度を増す中、トランプ氏を「頭がおかしい」と非難していた。(c)AFP