【6月27日 AFP】英ロンドン(London)で26日、今日のカナダの元になったカナダ自治領の成立150周年を記念して招かれたカナダ軍部隊がバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の警護任務を引き継ぎ、同部隊のメーガン・クート(Megan Couto)大尉(24)が女性歩兵将校として初めてこの任務の指揮を執った。

 警護任務を引き継いだのはカナダ中部マニトバ(Manitoba)のパトリシア王女カナダ軽歩兵連隊(Princess Patricia's Canadian Light InfantryPPCLI)第2大隊。クート大尉は「任務に最善を尽くすことと、謙虚でいることだけに集中しています」と述べ、女王の衛兵を率いることはカナダ人将校にとって最高の喜びだと語った。

「パトリシア王女はビクトリア女王(Queen Victoria)の孫で、バッキンガム宮殿で(1886年に)生まれました。パトリシア王女が幼少期を過ごした場所を私たちが警護するのは適切なことだと思います」(クート大尉)

 エリザベス女王(Queen Elizabeth II)を元首とする国は、英国、カナダ、オーストラリア、ジャマイカ、ニュージーランドなど16か国ある。

 衛兵交代式では、宮殿近くにあるウェリントン兵舎(Wellington Barracks)からカナダ兵らが行進し、深紅のチュニックと白のヘルメットをまとい、剣を手にしたクート大尉がその先頭に立った。

 週4日行われる衛兵交代式を目当てに大勢の観光客がバッキンガム宮殿に集まる。この日も例外ではなく、初夏の日差しの下で多くの見物客が詰め掛けた。

 英陸軍は当初、クート大尉は衛兵を指揮する「初の女性将校」だと発表していたが、その後、過去に歩兵ではない女性将校が指揮を執ったことがあったとして「初の女性歩兵将校」と訂正した。「感激のあまり間違えた」としている。(c)AFP